2015年05月20日

Stuttgartアニメーション映画祭 参加の記録 〜移動編〜

 さて最後にシュトゥットガルトへの移動編です。
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【航空会社選定】
 まず最初に予約ですが、リトアニアの時にはJAL経由でフィンエアーのコードシェア便を予約した都合上、オンラインでチェックイン出来なかった経験から、今回は航空会社に直接予約する事にいたしました。
 まずはざっくりと検索した所、ドイツ航空のルフトハンザはもちろん、トルコ航空、オランダ航空、フィンエアーなど色々な航空会社が選べます。シュツットガルトも日本から直行ではないので、どこかで一度トランジット(乗り換え)の必要が有る訳ですが、航空会社が違うと乗り換え空港が違い、例えばフィンエアーならヘルシンキ・ヴァンター空港、ルフトハンザならフランクフルト・マイン空港など、各社のハブ空港でのトランジットになります。
 リトアニア旅行の際に「フランクフルトは広くて乗り換えが大変」と読んでいたので、最初は「ルフトハンザはやめよう」と思っていたのですが、検索サイトで調べているとやはりドイツと言う事でルフトハンザのチケットが目につきます。さらにこの時ふと不思議な表記が気になりました。シュトゥットガルト行きにSTRとZWSの二つがあるのです。
 色々調べてみると、STRはシュトゥットガルト空港、ZWSはシュトゥットガルト中央駅という鉄道の駅だという事が分かりました。つまりSTRはフランクフルト空港で飛行機に乗り換えてシュトゥットガルト空港に着くプランで、ZWSはフランクフルト空港で列車に乗り換えてシュトゥットガルト中央駅に着くという「飛行機と電車セット」のAIRailというサービスでした。(ちなみにAIRailは「エアレイル」と読むらしいです。AIRとRailを合わせたんだと言う事はあとで気付きました)
 で、更に調べるとシュトゥットガルト空港とシュトゥットガルト中央駅は車で20分ぐらいの距離が有り、しかも映画祭はシュトゥットガルト中央駅のすぐ側が会場です。
 と言う事で、AIRailサービスを使うため、ルフトハンザに決定となったのでした。

【準備】
 フランクフルトでのトランジットにやや不安だった事も有り、色々と調べて居ると、どうもドイツ入国の際はトータル430ユーロ(2015年春現在)を超える物を持っていた場合、赤いゲートを通って申請しなければいけないと書いてありました。(持ってない人は緑のゲート)
 これはストラディバリウスとか特殊な物品だけでなく、自分のカメラやPCなどにも適応される様で、合わせて6万円ぐらいでアウトという事になります。日本から持って行った物を現地で売っぱらうのとかを防ぐための様ですが、6万と言えば私のiPod touchとカメラを合わせたら超えるかどうかの金額。脳裏に「まぁ行けるんじゃ無い?」と緑のゲートを通った私がドイツ人セキュリティに捕まり、カメラを突きつけられながら早口のドイツ語でまくしたてられ、泣きながら10万円ぐらいの罰金の書類にサインしている姿が浮かびます。
 申請の方法を調べようかとも思いましたが、ちょっと多忙だった事も有り、結局カメラを持って行くのを断念する事にしました。(という訳でほとんどの写真がiPod touch撮影の低画質な訳です)
 もっと安いコンデジを持っていれば…

【旅立ち】
 会場もホテルも駅からすぐだから楽だよなぁ〜と思っていた出発3日前の夜。ルフトハンザから「貴方の予約が変更になりました」とのメールが届きました。開いてみると、行きのフランクフルト空港からの列車が、シュ トゥットガルト空港までの飛行機に変更されています。「え?あれ?」と混乱しましたが今は夜の10時でルフトハンザの電話も通じません。もやもやしたまま次の朝起きると、映画祭の事務局からメールが入っており、ドイツ鉄道のDBが長期ストライキに突入した事が分かりました。「おーい。」と一人ツッコンでも手は空しく空を切るばかり。急いで飛行機へのトランジットのルートや、シュトゥットガルト空港の事を調べるはめになりました。
 まぁ、フランクフルト空港に着いた時に分かる、とかじゃなくて良かったです。

【いざジャーマン】
 登場23時間前からオンラインチェックインが出来ると言う事で、前日朝にルフトハンザWebサイトでチェックイン。ここで座席指定も出来ます。今回試しに一番後ろの端、3列が尾翼付近で2列になっている所の通路側を選んでみました。チケットはプリンターで出力した紙2枚(フランクフルトで乗り換えの分)を持って行けばOKです。
 さて当日になり関空まで南海電車でゴトゴト。レンタルWifiを受け取り、ルフトハンザのチェックインカウンターへ。ずらりと並んでいる人達を横目にガラガラのオンラインチェックイン専用のカウンターへ行く時はなんだかファーストクラス気分(おおげさ)。オンラインチェックイン、いいね!カウンターで私の持って来たコピー用紙にプリントしただけのチケットを「正規のチケットに交換出来ますけどどうしますか?」と聞かれたの ですが「不便が無いので有ればそのままで」とコピー用紙で通してみる事にしました。なんてエコな私。(何か有ったらネタにも出来ますし)
 荷物を預けてまずはお金をユーロに換金。ちょっと前まで120円台だったのに、この時はもう138円ぐらい。残念でもありますが、映画祭からの旅費の補助もユーロなのでまぁ、善し悪しですなぁ。
 手荷物検査をさらっと通過して、お茶を買ったりトイレに行ったりしてしばし休憩。登場時間が近づいたので、シャトルで登場ゲートに移動し、初のルフトハンザ機に乗り込みました。
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 順調に離陸後は10時間の自由タイム。さて、海外旅行たった2回目の私が不遜にもルフトハンザとフィンエアーの比較です。(乗った時期が1年半ほど開きが有るので、同条件の比較では有りません。たまたまという事も有るので、あまり真に受けない様にお願いいたします)
 まず両社共、座席の前にモニターが付いておりますが、その中の私のフェイバリットプログラムである飛行経路表示の比較です。
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 軍配はフィンエアー。なにせルフトハンザは縮尺の違う3枚の平面地図で現在地が記されているだけですが、フィンエアーは3D表示でカメラが回っているカットなどが有り、多彩です。また、フィンエアーでは飛行機の正面及び下部に設置されたカメラを飛行中も自由に切り替えてみる事が出来、下方カメラに町の灯りなどを見たりする楽しみが有りましたが、ルフトハンザには有りませんでした。そして何より、フィンエアーでは着陸の時に全部の席のモニターに前方の映像が映され、フライトシミュレーターの着陸の様なシーンを見る事が出来、大変感動しましたが、ルフトハンザにはそれも有りませんでした。
 また、モニターで見られる映画サービスも両社とも有りますが、フィンエアーの方は洋画邦画含めて最新の作品が入っていましたが、ルフトハンザの方は少し古い感じで、邦画は無く、洋画でも日本語の無い映画も有り、選択肢は少なかったです。
 次に機内食。これまた食にこだわりの無い私が偉そうに言うのもアレですが、個人的にはルフトハンザの方がどれも美味しかったです。また、事前にメニューが配られるので、「チキンオアビーフ?」といった漠然とした選択肢でないのも良いですね。
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ポーク プリーズ

 キャビンクルーはどちらもしっかりと素敵な方ばかりでしたので問題無し。フィンエアーはJALの、また今回のルフトハンザは全日空のコードシェア便でしたので、日本人のCAも乗っておられて安心です。でも海外旅行の時はやっぱり外国人のCAに「ポークオアビーフ?」と聞かれたいですね。

 そうこうしているうちに無事フランクフルトに着陸。実は今回は少し気流が悪く結構揺れる事が有ったのですが、着陸時に結構縦揺れしたので、ちょっとだけ気持ち悪くなりました。
 「でっかい&難しい」と評判の(?)フランクフルト空港ですが、実際は下りた所からチケットに書いてあるゲートナンバーと同じAとかBとかの矢印に従って歩くだけ。正直言って新宿の電車乗り換えの方が何倍も難しいですね。
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ルフトハンザの飛行機ばっかり並んで壮観のフランクフルト・マイン空港

 ただ、飛行機の乗り換えの場合、このフランクフルト空港で入国審査を受けますので、タイミング悪く他に大量のツアー旅行者がいたりすると、そこで時間がかかって次の飛行機の乗り換えに間に合わないかも、というのが最大の不安です。
 私の場合は今回3時間ぐらい有ったので、まぁ余裕と言う事で余裕しゃくしゃくでまずはセキュリティチェック。もう二回目だし慣れた物で上着やら帽子やら鞄やらをトレーにおいてセンサーに入る。が、このセンサー、関空やヘルシンキの単なる枠みたいなのと違って、なんか物々しい転送装置みたいなデラックスな感じ。中に入って装置がウィーンと動いた後、横のブースに連れて行かれる。「え?関空は素通りだったのに?」セキュリティのお兄ちゃんに腕や身体をなでなでされ、靴を脱いでと言われる。たしかにシャツにも金具が付いてるし、靴はワークブーツっぽいベルトとかが付いたライディングシューズ。中敷きまで剥がされてチェックされました。「厳しい!やっぱドイツ人厳しい!」とビビりつつ、パスポートチェックへ。
 パスポートチェックもヘルシンキの時は「さいとしーいんぐ」で通ったのですが、今回は「何を観光するんだ?」と聞かれて「アニメーションフェスティバル」と答え、帰りの日付を聞かれて日付を答えるとチケットを見せろと言われ、まだオンラインチェックインしてないというと予約表を見せろと言われ、見せるとようやく放免されました。「厳しい!ゲルマン民族厳しい!」。そこまで厳しいならイベント時期に客を無視してストライキしないぐらい自分にも厳しくな、と腹いせに思う私でした。

 さて、フランクフルトでトランジット待ち。関空で買ったお茶は飲み干してセキュリティチェック前に捨てているので水でも買おうかとお店を見てみると、500mlペットボトルの水が3ユーロ(+税)。「…3ユーロ!?400円越え!!」来る前に今回案内して頂く現地在住の米正さんに「水は買う場所で全然値段が違うので気をつけて」と聞いていましたが、ここまでとは!!「ドイツ人のちゃっかりもの!」とりあえずもうあと1時間ぐらいで到着なので、水をスルーしてシュトゥットガルト空港へ飛びました。(ちなみにその後シュトゥットガルト空港の売店で買った水は1.6ユーロ+税、シュトゥットガルト中央駅では1ユーロ+税、街中のスーパーでは39セント+税でした。値段違いすぎるだろう!)
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スーパーで売ってたお水。なんという値段差

 フランクフルト空港からシュトゥットガルト空港までは40分ぐらいの本当にちょっとだけのフライト。
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 シュトゥットガルト空港はそんなに大きくないので、人の流れに乗って行くと自然とバッゲージクレイム(荷物回転寿し)までたどり着きます。これでとりあえず空港到着。おつかれさまでした。

【バックトゥザニッポン】
 さて、ストライキは帰る前日までで終了と言う事で、帰りはAIRail(列車)です。まずは行きと同じく23時間前から出来るチェックインです。もちろん帰る当日にチェックインでも良いのですが、シートの選択肢が多いうちにキープするには事前にチェックインしておきたい所です。iPod touchでオンラインチェックインも出来るのすが、万一電池切れとかになるとトラブルの元なので、シュトゥットガルト中央駅に有るというルフトハンザの自動チェックインマシンで手続きしてみる事にしました。
 まず場所ですが、シュトゥットガルト中央駅には入口が2カ所有りまして、そのうち駅に向かって右端、東側というか、ケーニッヒシュトラーセやシュロスガルテン側の入口に入ってすぐ右側にでっかく「Lufthansa Chek-in」の表示が有ります。
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こっち側の入口から入ってすぐ右手に有るフルトハンザチェックインコーナー

 中に入るとマシンが2台有るのですが、いつもルフトハンザのスタッフのお兄ちゃんが居たので、寂しそうな瞳を潤ませながら見つめていると手続きを助けて下さいました。
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ルフトハンザの自動チェックインマシン。予約時のクレジットカードとパスポートで認証します。写真はフランクフルト空港の物

 ちなみに、2カ所の入口のうちこの右側の方だけにエスカレーターが有りますので、荷物が重い方はこちらから入りましょう。

 さて、いよいよ列車の時間です。現在のシュトゥットガルト中央駅はとても簡単な構造なので、階段を上がって「DBこっち」的な通路をずっと奥まで行くだけです。
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お店がいっぱい入っている駅構内

 入って右と左に通路が有りますが、どっちも奥で繋がってます。ただ、その通路の途中から外を見ると大工事中で、どうやら駅を大幅に改築している様なので、将来的には梅田駅的に地下に入ったら遭難出来る規模になるかもしれません。(これは2015年春情報です)
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ホームへ続く通路

 ホームに行ったら案内板に時間とホームが書いてます。
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 ただ電光掲示板には直近の物しか表示されないので、そう言う場合は紙の掲示板をチェックすると良いでしょう。ただ、私が見た時はチケットはLH3403なのに掲示板ではLH3631でちょっと食い違っていて、かえって不安になりましたが。
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紙の時刻表。なんかチケットと便名が違う。まぁ、外国なんてそんなもんさ

 私の場合チケット右下書いてある05が5番ホームだとルフトハンザのお兄ちゃんに聞いていたので、そこで待ってたらそれっぽいのが来ました。
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 T05というのがたぶん車両番号だと思うので5両目まで行き、シート15番に座りました。そういえば、最初日本で予約した時に列車のシートだけは指定出来たのですが、その時とチケットはシート番号が変わってました。ま、ストライキ開けで色々アレなんでしょう。
 それと、これもあらかじめ米正さんに教わっていたのですが、ドイツの電車はシートの上に電光表示が有って、指定席の場合そこに「どこからどこの区間」という表示が有って、リザーブされているかどうかが分かる様になってます。
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 でも私の隣の席にもシュトゥットガルト-フランクフルトと書いてたけど、誰も乗ってこなかったので、本当の所どうなのかよく分かりませんでした。

 ところで、AIRailとかカッコいい名前がついてますが、列車に「AIRail」とか書いてるような特別列車ではありませんでした。気分的には「関空までラピートで」という気持ちでしたが、普通の急行だった、という感じです。
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もっと豪華なのを想像してた私

 フランクフルト空港まで、途中停車駅は西大寺駅ぐらいの雰囲気の(奈良県民しか分からないよ)マンハイムのみ。トータル1時間ちょっとで凄く近代的なフランクフルト空港駅に到着です。
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近代的デザインのフランクフルト空港駅

 ここもすごく大きそうなのですが、エスカレーターを上がると「空港はこっち」みたいな通路がすぐ分かるので迷う事は無いでしょう。
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空港はこっち

 しばらく歩くと、駅側から見て右側、空港側から見て左側にルフトハンザのAIRailチェックインカウンターが有ります。
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 もし行きにAIRailを使っていたら、ここのバッゲージクレイムカウンターで荷物を受け取って、その荷物を持って列車に乗る事になります。(ネット情報によるとフランクフルトまでの便がルフトハンザの場合のみという事が書いてたので、全行程がルフトハンザでない人は別途受け取り場所を調べて下さい)
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受け取りカウンターも一緒に有ります

 私はここから飛行機に乗るので、ここのチェックインカウンターで荷物を預け、機内持ち込み荷物だけで空港に入りました。

 実際にAIRailに乗ってみて、フランクフルト空港までは手荷物検査も何も無いので、飛行機より楽だなと思いました。シュトゥットガルト空港か中央駅か、どちらのルートか迷ってる方にはAIRailはおすすめです。(ストライキは有るけどな)

 さて、帰り唯一の手荷物検査の時間がやって参りました。今回は「このブログで是非検査マシンを紹介しよう」と思っていたので、まずはマシンを撮影。すると早速セキュリティの男性がやって来て「写真を見せて」と言われ、見せるとマシンを写した写真を消す様に言われました。シュンとしながらソーリーとつぶやき写真を消す私。「厳しい!帰りもジャーマン厳しい!」皆様は私の様にバカはなさらない様に。
 その後、順調にセキュリティマシンに引っかかり(涙)、全身をなでなでされ、靴の裏を見られ(今回は脱がされなかった)、なんとかチェック通過。もうこれで後は帰るだけとなりました。

 ちなみに、行きと違って、これから10時間のフライト中好きな時に水を飲みたかったので、泣く泣く3ユーロ+税25セントの水を購入しましたとさ。
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帰りは夜の領域を突っ切って日本の朝へ7時間少ない一日

 あと、もし海外旅行初めての人へお知らせですが、帰りの飛行機ではこんな紙が配られると思います。
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 これは「変なもんを持って帰ってないかチェックシート」で、もし寝ててもらい損ねても空港にも置いてますので慌てなくて大丈夫です。それにしてもこのシート、「ここに書いてる物を持ってたら申告して下さい」という内容ですが、麻薬とか銃器とか、自己申告した人が今までに一人でもいらっしゃったのでしょうか。
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今度シュトゥットガルトに行ったら、ケーニッヒシュトラーセに有ったこの店でエアガンでも買って帰ってみるか(フランクフルト空港でどうなるか想像しただけでチビリそう)

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Stuttgartアニメーション映画祭 参加の記録 〜文化編〜

(注)今回は多くの写真が古いiPod touch撮影のため画質が悪いです。理由は『移動編』

 シュトゥットガルトはドイツ連邦共和国のバーデン=ヴュルテンベルク州に有る歴史と文化、そして近代的工業が同居する美しい街です。今回は映画祭会場が駅のすぐ側で、しかも結構映画祭の上映をいっぱい見た都合上、あまり観光っぽい事はしていませんので、大変狭いご紹介になりますが、ご容赦を。

【インプレッション】
 まず街に着いて誰もが思う事。「日本車、少ねぇ!」。そこら中に高そうなベンツにBMWにアウディやポルシェ、もうりょっとリーズナブルそうな所でもオペル、ワーゲンとドイツ車ばっかりです。空港までお迎えに来て下さったフレデリックさんにその事を聞くと、シュトゥットガルトは車の工場がたくさん有るとの事で、そこで働いている人は優待価格で買えるから、というのも有るそうです。ベンツとかは日本車と比べて高いのかと聞くと、やっぱり向こうでも高級車との事で、乗せていただいたオペルよりだいぶ高いとおっしゃってました。「それにしても日本車が無いなー」と言っていると「あそこに走ってるよ」と言われて見ると日産のGTRが。「金持ちの国なのか!?ここは!」
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タクシーもベンツ。でも小型車で何台か日本車も見ました

 さらに駅前にはレンタ電気自動車のステーションが有ったり、DB(ドイツの鉄道)のレンタサイクルが有ったりと、色々と日本より一歩先を行かれている感じで、なんだか負けてる感がちょっと悔しかったりします。
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駅前にはベンツのレンタ電気自動車ステーション(たぶん)やDBのレンタサイクル。エコ〜

 一方、バイクに関しては停まっている台数を見る限り圧倒的に日本車有利。ホンダ・ヤマハ・スズキ・カワサキと多数の日本メーカーのスポーツ系の物がいっぱい見られ、町中ではCBRが爆音でウイリーしてたり、狭い裏の道路でも「ゼロヨンでもやってるのか」という轟音加速車を多数みました。「公道レース都市なのか!?ここは!」。でもトーマスさんが「ここら辺は不良が多いね」と言ってらしたので、シュトゥットガルトでは普通、とかでは無い様です。(ちなみに日本の暴走族さんたちの様はノーヘル系の危険なお姿ではなく、皆さんレーサー的なカッコいいお姿です)

【観光】
 駅からはケーニッヒシュトラーセという広ーい商店街が伸びており、両側に色々なお店が建ち並んで居ます。ここでお買い物をするだけでも結構楽しめるでしょう。
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朝のケーニッヒシュトラーセ。昼は人がひしめき合ってます

 ケーニッヒシュトラーセから一本東(駅から見て左)に入ると宮殿やオペラハウスを囲んだ綺麗な公園シュロスガルテンが広がり、伝統的なヨーロッパの風情を楽しめます。
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お池の有る綺麗な公園シュロスガルテン

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オペラ座前の池にはカモや白鳥がウロウロしてます

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これぞヨーロッパという街並

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遠くに見える丘には綺麗な建物がいっぱい建っています

 ケーニッヒシュトラーセをさらに進むとシュロスプラッツという広場が有り、映画祭期間中は超巨大スクリーンが設置されて、映画祭の参加作品やベイマックス、セーラームーンとかが流れてました。(セーラームーンはドイツでも強力コンテンツだなぁ)
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映画祭会期中巨大スクリーンが設置されたシュロスプラッツはいつも人がいっぱい

 シュロスプラッツ近くの書店にmangaコーナーが有るとの事で行ってみると、専用コーナーが。日本でもおなじみのコンテンツのドイツ語版が並んでおりました。
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書店のMangaコーナー

 1つ疑問に思ったのはタイトルが英語の物が多い事。『進撃の巨人』も「Attack of the Titans」なんですが、あれって凄くドイツ的な設定なんで、ドイツ語タイトルを期待したので意外でした。ちなみにGoogle翻訳でドイツ語に直すと「Angriff der Titanen」(アングリフ デア ティターネン)。カッコいい。
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最近ネットで日本ぽい画風の海外の方がいっぱいいると思ったら、こんなハウトゥ本が

 ここの書店のコーナーもそうでしがたが、海外ではMangaとComic、AnimeとAnimationが別物のカテゴリーとして認識されているのが面白いですね。

【食べ物】
 私を直接ご存知の方はお分かりと思いますが、私は本当に食に興味がございません。いや、食べるのが嫌いな訳ではないのですが、積極的に探さないというか、お金をかけないというか、「外で一人の時に食べるのは99%牛丼」と言えば分かってもらえるでしょうか。
 そんな私なので本来全くご紹介する物は無いはずなのですが、今回は映画祭中エスコートして頂いた米正さんが色々な所に連れて行って下さったので、つたない食レポを少しお送りいたします。

 まずは「現地のフードコート的な庶民の味を」というリクエストに沿って連れて行って頂いたデパートの上の階に有る食堂で「今はアスパラが旬だから!」とのお誘いで食べたホワイトアスパラ定食(?)。アスパラを主食として食べたのは初めてでしたが、旬だけ有ってプリプリで美味しかったです。
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米正さんいわく「タケノコ的な春の味」

 続いてシュロスプラッツから西向きの通りに入った所に有るアイスショップ(『〜空のしとねに』の上映劇場METROPOLのすぐ近く)のチョコアイス。こってり濃厚で美味。米正さん的にこの辺で一番のおすすめアイスショップだそうです。
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コーンもサックリ

 一回米正さんと別行動の時に食べたのはスーパーで買ったピザ(1.6ユーロぐらい)。私一人だとこうなるという例。でも美味しかったですよ。
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マクドナルドも候補だったんですが、スーパーの方が安いから

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劇場前カフェで飲んだミルクと蜂蜜ドリンク。コップだけどホットドリンクで、ホッとする味。

 「これは食べて帰らないとあかんでしょう」と言われて買った屋台のブラットワースト(ホットドッグ、と言って良いのか)。教えてもらって自分で注文しました。あいん・ぶらっとわすと・びって。
 パペットアニメーション作家のアナさんに「あなたは痩せ過ぎだから2個食べなさい」と言われましたが、美味しくて食べ応えのソーセージは一個でお腹いっぱいです。
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これぞ本場の味

 毎日カフェで行われたディレクターズトークの時飲み放題だった炭酸ジュース。4種類有りましたが、あっさりと甘酸っぱい健康テイスト。
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テープを破って、金属レバーをシュポンと開けます

 マルタッシェンというパスタにお肉やほうれん草を巻き込んだドイツ料理。食感はカマボコの様な、プリプリのシュウマイの様な。ビールの蔵本(?)のお店だったのですが、トーマスさんが「飲み屋だから味がちょっとしょっぱいね」と言っておられたので、標準的味ではなかったのかな?右側のはパスタではなくおいもさんです。ちなみにドリンクはビールでなく炭酸林檎ジュースです。こちらもあっさり味。日本のジュースは世界的には甘すぎるのでしょうか。
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巨大シュウマイ(?)マルタッシェン。スープに入っているワンタンみたいなのも有るそうなので、そっちも食べてみたいです

シュロスガルテンの奥に有るカフェで食べたケーキ。クリームタップリで、上にはアーモンドの甘いカリカリゾーン。
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ドリンクはラテ・マキアーノ。しまったドイツなのにイタリアっぽい物を飲んでしまった。

おまけで今回泊まったシュトゥットガルト中央駅からすぐのホテルMotelOneのモーニング。
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ドイツはパンがとっても美味しい。でもちょっと外側が固い。トンカツで口の中が切れてしまうデリカシーマウス(なんだそれ)の私は、4泊の滞在で口内がヒリヒリになってしまいました。と思っていると最終日にクロワッサンが有るのを発見…そんなフランスっぽいもの要らん!(いや最終日は食べましたが)

【宿泊】
かなり限定的情報なので意味ないかもしれませんが、MotelOneをご紹介。
フロントでカードキーを貰って、それでロック解除し、部屋の入口に有る装置に差し込むと電源オン、という日本のビジネスホテルと全く同じシステムで、「ボーイさんが鞄を運んでくれたらチップをどうしよう」とかの心配は全く要りません。(そう、私は心配してました)
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映画祭ポスターの右に見えるのがMotelOne。写真では分かりにくいですが、新しくて内装も綺麗

日本のビジホとの違いとしては・冷蔵庫が無い・お茶やポットが無い・タオルやドライヤーは有るが、歯ブラシやひげ剃りなどの消耗品は無い・湯船は無くシャワーだけ(たぶん高い部屋は有る)。飲み物は自分で買って来ておかないと洗面所の水を飲むしか無い(ドイツの水は飲んでも大丈夫だそうですが)という感じ。チェックイン15時、チェックアウト12時。
モーニングは食券でなく、部屋番号を言う方式でした。でもなぜか初日には聞かれなかったんですが、宿泊者全員が朝食予約してたという事なのかな?あと、中ではWifiが使えるのですが、朝食を予約してないと使えないみたいでした。
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おいしいパンのモーニング

あと、会計伝票がドイツ語表記しかなかったので、iPod touchで翻訳して解読するのが大変でした。米正さんも言っておられましたが、結構ドイツって英語表記が無いんですよねぇ。

【特記事項】
 デパートに連れて行ってもらった際の事ですが、トイレに行くと黒人のおねえさんが男女双方の入口で「カモーン」とお客さんを招き入れています。??と思いつつ「センキュー」と言って入り、用を済まして出て来たのですが、後で米正さんに聞くと、普通はみんな50セントぐらいのチップを彼女に渡すのが風習らしいと分かりました。そもそも「掃除夫さんだったのか!!」という驚き。だって掃除してなかったし!もし日本のデパートのトイレで入口でおばちゃんが「いらっしゃいませ」と招いておられて、おしっこした後に「ありがとう」と50円を手渡す、とかあり得ないシチュエーションでしょう?これぞカルチャーギャップ。ヤクデカルチャー。
知らぬ事とはいえ、おねえさんごめんね。でも50円持ってないと入れない公衆トイレはやっぱり大変だと思う。

 海外というのは日本と大して変わらない所と、凄く違う所が有るのが楽しいですよね。皆さんも是非ドイツの公衆トイレに行く時は50セントを握りしめてどうぞ。

次回、最終回『移動編』に続きます。
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Stuttgartアニメーション映画祭 参加の記録 〜出会い編〜

(注)今回は多くの写真が古いiPod touch撮影のため画質が悪いです。理由は『移動編』

 今回、国際映画祭と言う事で、参加者の方が世界中から参加されており本当に多くの方と出会う事が出来ました。反面、あまりに沢山の方々にご紹介頂いたためお名前を覚えられなかった方、また色々なスケジュールの中、お写真を頂く事が出来なかった方も多くいらっしゃいます。その様なすべての出会いに感謝しつつ、特にご縁の有った一部の方をご紹介させて頂きます。

 まずは空港にお出迎えに来て下さったフレデリック・マスナーさん。お出迎えの方というのは異国で最初にお会いする方でもありますが、とてもお優しく(またカッコ良く)会場まで連れて行って下さいました。
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キャー男前ー

 私がライディングブーツを履いているのを見て「オートバイに乗るの?」と聞いて下さり、彼の愛車BMWネイキッドとトライアンフのスーパースポーツの写真を見せて下さいました。(私はペーパーライダーです)

 空港で私と一緒になったのがギリシャから来ておられたセオドア・カラマノリスさん(読み方合ってるかな?)とご同伴の女性。セオドアさんとは会期中、駅前や上映会場で偶然お会いする事が何度か有り、お話もしたのですが、私の英語力の低さのために、ギリシャのアニメーションフェスティバル関係の方だというのが分かったのは最終日の昼にお名刺交換した時でした。神よ、私になぜ英語聞き取り力を賜らなかったのですか。(努力無しで求めるヤツ)
 言葉のやり取りは微妙でしたが、とてもフレンドリーでおおらかな感じのお人柄にとても心が和みました。お顔は覚えていますが、お写真撮っておけば良かったです。

 会期中ずっとお世話になった米正万也さんと夫のトーマスさん。
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米正万也さんはシュトゥットガルト在住のアニメーション作家。可愛くて素敵な作品を作られてます

 米正さんは初めてお会いした日の昼のプログラムから『空のしとねに』の上映までの間、しばし会場周辺を案内して頂き、近くのデパートでランチをしながら軽く上映の際の打ち合わせ、のつもりがお話ししているうちにどんどんアニメ話が盛り上がり、川本喜八郎さんやノルシュテインの話からマクロスやエルガイム、はてはモスピーダの話題にまで飛び火して一瞬ドイツに居る事を忘れるぐらいたくさんお話をさせて頂きました。米正さんは私とは全く作風の違うアニメーション作家でおられますが、思いのほか守備範囲が広く、また世代も近いので話がすごく合って大変面白かったです。

 トーマスさんはダンディで優しく凄くカッコいい紳士で、米正さんが惚れたのにも納得。
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トーマスさんは米正さんの旦那さん。物腰も話し方も凄くダンディーで素敵!

 またアニメーションプロデューサーでもあられて、今回の映画祭でもご自身プロデュースの作品が何本かノミネートされておられたようです。すげぇ。そしてなんかいっぱい食べ物をおごってもらいました。

 そして米正さんのお友達と言う事で、少しお話させて頂いたスペインのパペットアニメーション作家アナ・ソラナスさんとマルク・リバさんには、私が持参した奈良のお菓子「古代瓦」をご賞味いただき、美味しいとお褒めの言葉を頂きました。アナさん達のパペットアニメーションは結構怖くて、そしてとっても素敵で、私の大好物でした。

 大石さんとご一緒に『空のしとねに』の上映においでいただいたチョ・アラさんは、バーデン=ヴュルテンベルク州立のフィルムアカデミーでアニメーションを学んでおられる韓国からの留学生。
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フィルムアカデミーでアニメーションを学ぶアラさん。いつも明るい笑顔の素敵な方です。

 その事実だけでもその才女っぷりが伺えますが、韓国語・ドイツ語・英語はもちろん、日本語も結構話せる言語能力をお持ちです。暗い会場の中、私の第四世代iPod touchで写真を撮らせて頂いたのですが、ご本人が日本語で「わたし、綺麗じゃなーい(綺麗に写ってない)」と言っておられました。ごめんなさい。本物はもっともっと可愛らしい、笑顔のとっても素敵な方でしたよ。『しとね』に関しても「感動的な映画で、家族の事を改めて考えました」と嬉しいご感想を頂きました。
 他に、アラさんのお友達で韓国からの留学生の女性の方や、中国から留学されてプロデューサーを目指しておられる方ともお話し出来たのですが、お名前失念いたしました。ごめんなさい…(謝ってばっかり)

 クロージングセレモニー後の飲み会(?)で沢山お話をしたのが、ドイツ人のユルゲン・ロイスさんとスイス人のウォルター・アーミンガーさん。
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ユルゲン・ロイスさん(左)とウォルター・アーミンガーさん(右)

 ユルゲンさんは『スワロウテイル・バタフライ』などの邦画が大好きという邦画マニア。チャラさんや久石譲氏などのCDを沢山持っておられるちょっとマニアックな方で、『空のしとねに』上映後に直接感想を言いに来て下さいました。ウォルターさんは飲み会で初めてお会いしたのですが、日本の物も含めアニメーションを愛していらっしゃる方で、色々な映画祭に積極的に参加されている方。日本の映画をどのようにして手に入れているのかのお話や、やはり音声は言語版の方が良いという事、字幕はドイツ語でも英語でも全然変わらず問題ないという話など、ヨーロッパの視聴者視点という物を色々教えて頂きました。

 その他にも少しずつ色々な方とお話しする機会が有りましたが、ほとんどがアニメーション関係者という恵まれた環境において、英語で自己表現が出来ない事がかなり歯がゆかったです。
 今後は神に祈るばかりでなく、ちゃんと勉強しようと改めて思いましたよ。(リトアニア行った時も同じ事言った様な気もしますが)

ともかく、今回の映画祭で出会った全ての方に感謝です。またどこかでお会い出来る様に頑張ります!

次回『文化編』に続きます
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Stuttgartアニメーション映画祭 参加の記録 〜映画祭編〜

(注)今回は多くの写真が古いiPod touch撮影のため画質が悪いです。理由は『移動編』

 日本ではゴールデンウィーク明けの7日〜12日、ドイツはバーデン=ヴュルテンベルク州にございますシュトゥットガルトまで行って参りました。
 今回なんとシュトゥットガルトで毎年開かれているアニメーション国際映画祭ITFS(Internationales Trickfilm-Festival in Stuttgart)の長編部門にノミネート頂くという名誉に恵まれての正式招待です。すげぇ。

 まずは上映が8日夜20時スタートという事で飛行機を探した所、8日19時ぐらいの便が有ったのですが、さすがに上映直前に到着ではマズかろうと言う事で、前日7日19時ぐらいにシュトゥットガルト空港に到着。本当は映画祭会場のすぐ近くのシュトゥットガルト中央駅に着く予定だったのですが、この辺のゴタゴタは後ほど「移動編」で。

 映画祭お迎えの車に乗せて頂いてまずは映画祭事務所インフォテークへ。イベントのフリーパスになる身分証と諸々資料を渡されました。受付の方に「明日自分の作品が上映なんですが、何時どこに行けば良いの?」と聞くと「たぶん上映会場に15分ぐらい前で大丈夫だと思うけど、まずは資料を読んでもらって分からなかったら事務所に聞きに行って下さい」との事。ともかく着いた直後というのは11時間のフライト+トランジット(飛行機乗り換え)の手続き+7時間の時差(この時点で日本時間夜中の3時)の合わさった疲れで思考不能状態。映画祭は23時ぐらいまで色々上映しているのですが、この日は諦めてホテルへ。
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街中に映画祭のポスターが

 それにしてももう現地時間20時を超えているのに明るい。さすがヨーロッパ。
 ホテルの部屋に着いてまずは明日の予定だけ把握すべく資料に目を通す。が、もちろん資料はすべて英語(とドイツ語)。まずはシャワーを浴びて少しスッキリした後、iPod touchを駆使して資料の解読を試みるも、自らの英語力の無さを再度呪いながら、遠のいて行く意識に身を委ねるしなかい私でした。

 2日目・上映当日8日の朝。
 実は今回の映画祭のお話を頂いた際、プレゼンテーションをさせてもらえるとの話だった事も有り、通訳の人を用意して欲しいとお願いしていました。当然ながら私は「日本語がわかるドイツ人」という想定だった訳ですが、なんと現地に在住のしかもアニメーション作家でおられる米正万也(よねしょう まや)さんという方をご紹介して頂けました。
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とても楽しくてお優しい米正万也さんが通訳アンドエスコート。頼もしい!

 米正さんには渡航前からドイツの交通事情などの情報を様々頂いていたのですでに大変お世話になっていたのですが、実際にお会いするのはこの日が初めて。異国の地で初めてお会いした方に「お世話になってます」というのはなんとも変な気持ちで楽しいです。

 さて、まずはこの日の10時から米正さんの大学時代のご友人の大石暁規さんがFMXでプレゼンテーションが有ると言う事でそちらに伺います。FMXとはVFXやゲームなどのビジュアルテクノロジーのカンファレンス的な物だそうで、本来は私の身分証では入れないのですが、大石さんの口利きで入れちゃいました。
 大石さんの超かわいい作品はこちら
http://blog.aki-air.com/
 観客の心をつかむ楽しいプレゼンテーションを堪能して、一気にフェスティバル気分が盛り上がりました。

 大石さんのプレゼンを見終えて、続いて前日の夜に有った短編コンペティションの再上映会場へ。大きい映画祭というのは大抵そうですが、4つぐらいの会場でそれぞれ同時進行で別プログラムが上映されていて、ともかく色々見ようと思うと待った無しで各会場を行き来する必要が有ります。逆に言うと、短期間にあり得ないぐらいのアニメーションを見まくれるチャンスでもあります。
 さらにこちらが終わって13時から会場中心に有るCafé le Théâtreにて、前日の短編コンペの監督さん質がゆっくりと作品解説と質疑応答をするフィルムメーカーズトークを見学。私の英語力ではおそらくお話の20%ぐらいしか理解出来てませんが、毎日9本ぐらいの上映をして、翌日11時に再上映し、13時からその監督の話が聞けるという構成はすごく面白いと思いました。
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カフェ・レ・テアータの前。監督さんや関係者がたむろしている。左の方ででっかいラッパ(スーザフォン?)を吹いているのはシンプソンズの監督さんだそうで、連夜ラッパを吹きまくってました。

 ここでITFSについてちょっと説明しますと、大きく分けて私がノミネートされた長編部門”AniMovie”の他に短編部門の”International competition”、学生部門などの部門が有り、その中でも一番盛り上がるのは一般投票などもある短編部門になっております。長編部門はほぼ商業作品なので他でも見られるのに対し、短編部門は滅多に見られない尖った作品も多い感じで、これは丁度プロジェクトチームDoGAが行っていた上映会に近い雰囲気が有ります。
 世界4大アニメーション映画祭でも2つは短編しか募集してませんし、アニメーションの国際コンテストでは短編の方がチャンスが多いんですね。フィルムメーカーズトークを見ながら「短編でノミネートされたらここでしゃべれるのかぁ」と捕らぬ狸の皮算用をしていた私でした。
 それにしても、この映画祭がどういった物で、何を見たら良いのか全然分からない私でしたので、米正さんのご案内無しでは、この辺りの重要なイベントをすべて見逃していたと思います。本当に感謝です。

 さて、フィルムメーカーズトークが終わり、メインストリートのケーニヒシュトラーセを色々案内頂いているうちに上映時間が迫って参りました。
 インフォテークに行くと、そこでプレゼンターのコンスタンティンさん(コニーさん)と顔合わせ。米正さんと三人で会場に向かいました。
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会場の映画館METROPOLにはポスターと「監督が来るよ!」的張り紙

 さて『空のしとねに』の上映が20時から。そして上にも書いた短編コンペの上映が毎日21時から。『しとね』は50分ですが、岩瀬 夏緒里さんの『なまずは海に還る』(10分)と同時上映なので、時間的にはギリギリアウトというスケジュールな事も有りお客さんが0なんじゃないかと内心ドキドキしていたのですが、見た所100人以上は来て頂いており、一安心。まずは『なまずは海に還る』の超かわいいなまずをタップリ堪能し、いよいよ『空のしとねに』の上映です。(『なまずは海に還る』も含め、海外の作品にもとにかくカワイイアニメーションが多いと感じました。やっぱりカワイイは世界的にアニメの醍醐味なんですね)
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結構でっかい劇場内。こんな所で上映してもらえるなんて、なんて素敵!

 ところで、他の上映会を見ていて、上映上気がかりだった事が2つありました。まず1つはよく海外上映で聞く話ですが、本来笑うべきでないシーンで笑いが起こる現象。こちらは杞憂で、変な所で笑われる事も無く、またエピローグの「フルーツ牛乳、売ってなかったー」という台詞で笑ってもらえたのはむしろ嬉しかったです。
 そしてもう1つはエンドロールが流れ出したらすぐに拍手が起こる事。『空のしとねに』ではエンドロールで映像が流れるのも1つのギミックですので、まだエンドロール初めでは拍手してもらいたくないと思っていたのですが、その私のオーラを感じてか、最後までちゃんと見てから拍手してもらえてよかったです。
 そしてなにより、めちゃくちゃ立派な映画館で上映してもらえたのは圧巻。音は最高、絵も私の実力の10%増しぐらいになっていた事と思います。
 コニーさんのエスコートも米正さんの通訳もあざやかで、上映もスムーズに楽しく進行。上映後の質疑応答にもたくさんご質問を頂き、和やかに楽しく上映会を終えられました。終わった後にも直接来て下さって質問を頂いたり、一緒に写真を撮って頂いたりと。海外での観客の皆様の反応を生で感じられたのは、本当に大切な経験になりました。
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戦い終わって日が暮れて

 3日目は朝から前日の夜の短編再上映を見、監督トークを見、一旦米正さんと別れて、少し自由時間。その辺をふらふらしたりと、こちらに来てようやく少しぼーっと出来ました。(私は本来あまり長時間集中して活動出来る生物ではないので)
 17時から地元スタジオや学生関連のアニメ上映を見る。地元関連だけでクオリティの高いアニメがこんなにあるのかと関心。バーデン=ヴュルテンベルク州には州立のフィルムアカデミーという学校が有り、新しい才能をどんどん育てているとの事。ここでもフィルムアカデミーの作品が沢山上映されていました。

 そして19時にシュロスプラッツという広場に設置された野外巨大スクリーン前で米正さんと合流。
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なんと大きなスクリーン

 野外スクリーンにてクレイジーホースセッションという各国学生対抗の「48時間でお題のアニメーションを作る」大会の上映と受賞者発表を観戦。優勝はスペインのチームだったのですが、そのチームの女性が近く日本に留学されるとの事。なんというか・・・ある種、日本すげぇ。
 続いて21時から初めてディレイでなく短編コンペを見る。終わった後、また会場前のカフェで色々とお話。ここまでともかく丸二日間濃密すぎるスケジュールで、ホテルに帰ったらまた1時。充実の日程ながら、少し体力が心配です。胃薬と栄養剤を飲んで寝る。

 さて、いよいよ映画祭最終日。前日の夜に短編コンペも観ていたので、この日の予定は13時の監督トークから。その後は米正さんと旦那さんのトーマスさんに食事やケーキをごちそうになり、夕方からフィルムアカデミーの卒業制作発表会を観ました。
 そしていよいよクロージングセレモニー。もちろん私も受賞する可能性が有る訳ですが、事前に連絡も無かったのでほぼ無かろうと。結局受賞は叶わなかった訳ですが、発表の時はやはり少しドキドキしました。今思えば2割ぐらいは期待してたかも。(^^)
 受賞出来なかったのは残念でしたが、海外で『空のしとねに』が上映される所をこの目で見、観客と直接触れ合い、また国際映画祭というものを肌で感じ、素晴らしい作品の数々に刺激を受け、多くのアニメーション関係者さんと触れ合えたかけがえのない旅になりました。

 米正さんを始め映画祭スタッフ、お話しして下さった皆様はもちろんですが、私を映画祭に連れて行ってくれた『ねむれ思い子 空のしとねに』を完成させるのに力を貸して下さった皆様に改めて心からお礼を申し上げます。

ありがとう、皆様。Thanks to Stuttgart!!
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まだ飲み会が続く会場を後に

次回「出会い編」に続きます。
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